【塾講師】生徒たちの信頼に報いられないような塾には存在価値など何もない

【塾講師】生徒たちの信頼に報いられないような塾には存在価値など何もない

【性別】男性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
24歳

【当時の職業】
学習塾で正社員として文系科目を担当

【当時の住まい】
実家の一軒家で親と同居していました

【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
転職して、違う業種で働いている





【就職のきっかけと経緯】
学生時代に別の塾でアルバイトをしており、教育業界に興味を持ったため、マイナビを通じて大手の学習塾に応募しました。

【環境と仕事内容】
常駐の正社員講師として、小中学生に文系科目を指導していました。
休みが少ない会社で、月に3日も休みが取れれば良い方でした。
月曜日から土曜日は通常の時間割通りの授業を行い、日曜日はテスト対策、一律の模試などに駆り出されました。
しかし、それらは奉仕活動と義務付けられていて、休日出勤をしても残業代や手当は一切ありませんでした。

【大変だった時期】
2年で辞めましたが、最初から最後まで大変でした




【大変だったこと】
休みがないこと、手当てがつかないこと、退職金制度がないことなど、待遇面でもかなり悲惨だったことは間違いありません。
ですが、それ以上に酷だったのが、塾の方針でカリキュラムや指導方針がコロコロと変わり、
そのたびに生徒を振り回さなければならなくなったことです。
先週まで「この学習方法が最も有効!」と謳って生徒に指導していたものが、
次の週になると真逆の指導法を教えることもしょっちゅうだったので、生徒は非常に混乱していました。
また、それがいくら会社命令であっても、生徒からすれば、先生の方針がコロコロ変わっているようにしか見えないので、
入塾当初はこちらを信頼してくれていた生徒からも、徐々に信用を失っていくのが肌で感じられ、辛かったです。

【大変だった期間】
入社してから退社までの2年間、ずっとです




【当時の心境】
入社してすぐに、お金を貯めてさっさと転職しようと心に決め、無心で働いていました。
ただ、そのために生徒たちを巻き込むことが申し訳なくてならず、こんな思いをするなら教育業界そのものから離れようとも心に決めました。

【職場が大変だった原因】
思い付きで物を喋る経営者と、その意のままに現場に対応を強要するイエスマンの取り巻き達と言った、組織体制上の問題だと思います。




【仕事で良かったこと】
やはり、どんな過酷な職場にあっても、純粋な生徒たちは力を与えてくれました。
生徒が質問や相談に来てくれれば嬉しかったですし、無心で働いているつもりでも、合格発表の日には嬉し泣きする生徒を見て、やはり自分も泣いてしまいました。




【特にひどかった最悪の出来事】
本部の方針で指導内容がコロコロ変わり、生徒を振り回し続けていたにも関わらず、
本部から巡回に来た偉いさんに、保護者と生徒が直接その苛立ちをぶつけたところ、
本部としては適切にやっているのに、教室が正しく方針を理解出来ていないから迷惑をかけている、と説明されたことです。
保護者や生徒としても、あまりに塾のやり方がおかしかったことから、「やっぱりそうですよね!」と誤解してしまい、
彼らが吹聴したことで、教室で働く私たち講師がおかしいのだ、という噂が広まってしまいました。
本部の気まぐれに生徒たちを巻き込まないよう、なんとかできることはないかと苦心していた毎日だったので、
その本部にしてやられ、しかも守るべき生徒たちからも誤解されたことには本当にこたえました。




【相談した人・助けてくれた人】
学生時代の友人には、毎日のようにLINEで愚痴をこぼしていました。
ですが、彼は彼で自分の仕事が大変でしたし、やはり同じ業界でないと理解できないことも多く、
次第に疎遠になり、相談もしないようになっていきました。

【改善のための行動】
元も子もない話ですが、とにかく早く会社を辞めることだと思い、貯金を急ぎました。
私が辞める間際、会社はついに生徒を相手に思想教育のようなものまで始めるようになり、
この会社の手先であり続けると、子供たちにとって悪影響しか及ぼせないと、そう感じたからです。




【現在の状況と心境の変化】
転職したことに一切の後悔はありません。
会社はまだ存続していますが、世間からの評判は地に落ちていますし、経営はかなり苦しくなっているようです。
教育業界を離れ、いくつかの業界で様々な仕事を経験するうち、どこに行っても自分に出来ること、果たせる役割はあるものなのだと感じるようになり、
教育業界への未練というものも、正直なくなっています。

【学んだこと】
耐えること、頑張ることが美徳とされる風潮がありますが、会社など、個人が作った組織に過ぎません。
それが進めることが絶対的に正しい保証などどこにもなく、自分の信じる正義に反するなら、素早く転身することも時には重要だと学びました。



【当時の自分へのアドバイス】
今の仕事を辞めても、生きていく以上、また新たな生活が始まる。
新たな生活が始まった時、死ぬほど辛かった仕事の日々も、ただの過去の1ページになる。
辞めることを恐れず、着実にそのための準備をし、一度しかない自分の人生を悔いなきものに出来るよう、
どれだけしんどくても、自分の目指す生き方だけは見失わないようにするべき。